No.021  心 波動説  2003.06.16

職業や年齢のせいか、色んな人に出会う事が多い。
近年一番思い出深い人物の1人に、「南蔵院の住職林 覚乗」氏がいる。
懇意にしている県議の紹介で出会った。


氏の自己紹介の経歴書は、自分の当たった宝くじ・ナンバーズの日時・金額
で埋め尽くされている!・・・

宝くじファンが多く訪れる寺としても有名で、TVで何度も登場しているので、
宝くじファンなら知っている人も多いと思う。


その「林 覚乗」氏の講演に県議の勧めで、寒い冬の夜、小学校の体育館で
3学区の父兄と共に聴いた・・・出席者は200−300名位いたと思う


決して「立て板に水」と言うタイプの話し方でもなく、やや早口の普通の人です。
内容もありがたい悟りや・講和でもなく、住職の周りに合った出来事を、1話
10分程度で淡々と話すだけの普通の講演・・・


始まって10分・・・困った事が起きた・・・涙ガ止マラナイノデス!

50才も過ぎてナマグサ坊主の話で、泣かされるとは思ってもいなかった。
必死で堪え様としたが無駄な抵抗だった・・・人目がなければ声を出して泣い
ていただろう・・・

周りを見た・・・300人ほどのお父さん・お母さんそして我々、100%全員が
ホロリじゃなくボロボロ・ボロボロと、号泣せんばかりに泣いている・・・


泣きながら「何故コンナニ泣ケルノカ?」考えた・・・考えながら泣いていた・・・


坊主は一度も涙は見せない・語り口も終始同じ。

あることに気が付いた。
話がクライマックスにさしかかる前に、毎回涙がで始めるのです・・・不思議な
事です・・・話が何か解る前に泣け出すのです・・・理屈では解決できません


講演が済んで、県議も一緒に飲みに行った。
そこで坊主に質問した。
「あんなに泣けるのは、林さんあなたは涙こそ見せないが、激しく泣いている
あなたの心が、我々をあんなに泣かせたのではないか?」と

「・・・」
明確には答えて頂けなかったが、以来私は「心波動説」を信ずるようになった・・・

人を感動させるのは、言葉の字面ではなく、その背後の「心」だと・・・
「心が心に響く」と。

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