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先日、ダイエー西那須野店(茨城県)の増築工事の地鎮祭に出席。 竣工後6年になるが、当時建築コストを掛けた、だけあって、増築工事をするのが 勿体無い気がするほど「ヤレ」が無く、イイ店舗だ。 当時ダイナム旋風が東北・北関東に吹き荒れ、この地にも進出したばかりで、快進 撃中だった。 その絶好調のダイナムに、「ダイナム、ナンボのモンジャ?」とばかりに、ダイエー は、この西那須野店と黒磯店の2店舗で、「ダイナムを挟み撃ち!」と敢然と真っ向 勝負に出たのであった。 当時ダイナムの、1人勝ち状態の東北地方で、立ち向った企業は、唯一ダイエーだ けだった! あの熱い戦いが、東北地方および全国の、ダイナムの影に怯える、多くの企業に大 きな勇気を与えた。 西那須野店はそんな歴史を持った優良店舗! 戦いから6年・・・今回の増築で、戦いに終止符が打たれる!! こうして西那須野店を例に出すまでも無く、完成後10年以内に増改築が無い店舗 は無いと言えるほど、パチンコには増改築が日常化し出した。 ・・・いや10年間何もしない店舗は、存続し得ない程の状況になってきた。 当初の設計段階で、これでもう完璧!これ以上の状況変化は、あり得ない!! と思って設計しても、やはり、状況の変化はやって来る・・・戦うマーケットの宿命 か? よく似た分野の設計に、病院建築がある 必ず患者数の増加による、ベッドの増床、医療技術の発達に伴う最新機械の導入 による増築・・・ 果てしなくタコ足状に増築・増築が繰り返され、迷路のようになって行く病院が多い。 病院建築に携わっていた頃、そういったことの反省から、最初の設計段階から増築 を前提とする、プランニングをした事を思い出した ・・・プロセスプランニング 将来の状況を予測しながら、各機能をフリーエンド・建物の端部を完結型にせず、 増築を前提とした状況にしておこうという考え方である そのコンセプトを、パチンコ店も取り入れなければ、いけないことを、最近痛感しだ した。 増築できない店舗は、競争に取り残される・・・ 別段難しい事ではない。最初からその配慮をするか、しないかである。 今後全ての物件に、増築予想プランを提示する事にしよう。 同じ事が外観にも言える バブル期に、「立派に創れば客が入る!」とばかりに、内外装に高価な本石・鏡面 ステンレス・ステンドガラス・シャンデリアをフンダンに使い、これ以上何があるかの ごとくの店舗が日本中に続出した。 あれから10年、最近営業に訪れると、多くが、改装が出来ずに困っている ・・・立派過ぎて、触り様がないのである 競争の原理に、絶対性は無い!! どんなに立派に創った店舗も、イクラ耐久性があっても、戦術的に、外観も変化さ せ続けなければ、ならなくなってきている・・・ 設計の当初から、何年おきにドウ外観を安価にイメージチェンジするかを考えて外 装材料を検討しておけば、効率の良い営業戦略が展開できる これも今後、設計段階で、提案していこう! 今、私の最大の関心事は、ダイナムさん どんなに戦況が変ろうと、あくまで増築も、改装もせず、戦い抜けるのか? 競争の原理が、はたらかないビジネスは無い! 競争の中に、絶対性が存在しえるのか ・・・とても興味がある |
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