>前号 バックナンバー 次号<

 No.067           ナイトクルージング         2004.05.18

先週お付合いしている企業のゴルフコンペ参加に、上海に行ってきました
1年間、地方予選を勝ち抜いた方が中心の決勝戦です。
今回で12回目の開催で、毎年のようにお誘い頂き、今年は断りきれず?に参加し
ました


友人が香港で日本向けの建築資材の商社を経営している為、10年弱前から、何
度も上海や広州を訪れるチャンスを頂き、中国の激変・成長振りを、自分の目で見
続けてきました。


ほとんど成熟しきった感がある日本を出て、何か中国でビジネスチャンスがないも
のかと、気持ちが強く在ったからです。


4年程前上海の建築展で、乾式工法のタイルを発見し、当時まだ日本に入ってな
かったので、中国と関わり合うチャンスにすべく、エージェント契約を結んで、日本
への輸入・販売を試みたが、自社設計物件の量位では、ビジネスになるまで行か
ず、歯がゆい思いをして来ました


昨年はSARS騒ぎで、予定していた広州の建築展に行きそびれ、今回は2年ぶり
の中国・上海です

2年前には市内あちこちに見かけた道路工事現場建も無くなり、空港から市内へ
向かう道路も含め、緑化がすごい勢いです

・・・環境を取り戻すために、市面積の20%を、緑化するそうです
都市計画が計画通りにあっという間に実行できる、中国の政治に羨ましさを感じま
す。

上海に着いて初日、夕食後オプションのナイトクルージングに、参加しました
私は海外旅行で、このナイトクルージングが意外に好きなんです・・・

ニューヨークのナイトクルージングは、自由の女神を回って帰ってくるコースですが、
船内では正装した中年夫婦がダンスを楽しむ光景のカッコ良さに、

“ヨーシ日本に帰ったら早速、妻と社交ダンスを習いに行こう!”と思ったり(・・・妻
が嫌がって実行できませんでしたが・・・)


香港でも2度参加しました

両方とも若い頃・・・40才前でした

船内のパーティーが好きなのではなく、夜デッキから見るマンハッタン島や香港島・
九龍半島に立ち並ぶ超高層ビル群の迫力に圧倒され、訳も判らないほど胸が熱く
なり、


“クッソー、頑張ルゾー、日本がナンボのモンジャー、ガンバルゾー!”
“世界に羽ばたく建築家になって、俺もこんなビルくらい設計したるゾー!!”
“こんなビルの一本や二本持ったるゾー!!!”・・・等
と今にして思うと、誇大妄想と思えるほど燃えたものでした

勿論今でも本質的には同じです
何度出張で東京に行こうと、新幹線が品川・東京に差し掛かり、ビル群が見えてく
ると、いまだに熱くなります

新宿の超高層ビル群見ても同じで
・・・多分設計士・建築家の職業本能と言うより、男の夢と言うか、本質的には闘争
本能だと思ってます。


そんな訳で前から上海の浦東地区に立ち並ぶ超高層ビル群を見ると
“早く中国で設計事務所開設しよう”
“コンナに沢山建ってるから、頑張れば、俺にも一本位設計するチャンスは有るだろ
うー?!”

と勝手に思ったりもして来ました・・・

今回の上海ナイトクルージングでも、ヤハリ熱い気持ちには変りませんが、少し自
分の気持ちの変化に気がつきます・・・


一緒に夜景を見た、主催企業の社長さんから
「田村さん、如何でしたか?」と聞かれ、
「ニューヨークでも香港でも昔は胸が熱くなるほど燃えたのに、今回は正直、燃えな
がら、でも今は“目の前の事を1つづつ、一生懸命にやろう”と思ってます」と答える
と、
「田村さん年取ったのです。人生の先が見え出したのです」と少し笑われた

モットモと思う
・・・この社長とはもう15年程の親しい付き合いなので、私の心を見抜いています

昔、荒唐無稽に“世界に羽ばたく建築家になったルゾー”と思った事を、現実の自分
を見て、その落差に、イササカモ恥かしいと思ってません


最近思います
神様は、体力があり、まだ人生の先が長い若い人に「夢・無謀・勇気」と言う大きな
武器を与え、
体力が衰え、残った年数が計算できる、人生の収斂(しゅうれん)期を迎えた中年・
老人には、「慎重さ」を与えた気がします。


かといって私は、自分がまだ老いたとは決して思ってません
次のステップに行く為に、当面の問題をまずクリアーする事が先決だと思っている
だけです!

若い経営者の皆さん、自分の本能に忠実に自分の人生にチャレンジしてみましょう
やりたい事にチャレンジしましょうヨ!

セッカク神様が、無謀・勇気と言う大きな武器を与えてくれているのです!!

人生は一回きりです!!!



ご意見お待ちしてます

>前号 このページトップへ 次号<