No.150 「ギャンブルは何故儲からない?」 2006.01.23 |
私の住んでいる愛知県常滑市には“競艇場”があります
私が小学校1−2年の時、開設しましたから、歴史はもう50年程になります
おかげで市の財政は豊かになり、常滑市は全国でも有数の借金の少ない町です
競艇場はパチンコ店がライバルのようで、パチンコの発展と共に段々来場者が減
ってきましたが、
それでも開催日には無料送迎バスもあり、結構賑っており、多くの常滑市民も一
攫千金を夢見て、競艇ファンです
従って、市内の朝の喫茶店内は、競艇とパチンコの成果報告で盛り上がります
しかし昔から“競艇で儲けて家を作った人はいない”と言われて来ましたし、実
際いないようです
ギャンブルってやはり儲からないようですネ
しかしこれだけ多くのファンがいますから、一人位は幸運な人がいそうなもので
すが
・・・何故儲からないのでしょう・・・?
昔、マカオを旅した時、ガイドはカジノ好きがこうじてマカオに住むことになっ
た日本人でした
彼はやはり休日はカジノ通いの人生だそうでした
“儲かりましたか?”と質問すると、彼は
“時々儲かる。しかし儲かってもまた行くから、いずれ負ける。カジノに勝つた
めには、儲けたらカジノのない国に行くしかない。私は、マカオに住んでいる以
上勝ち逃げできない”と語っていた・・・
昨年末、弟がパチスロで20万円儲けたと大喜びしていた・・・
昨年、久しぶりに会った同年(58才)の友人が
友人 「もう直ぐ定年だなー、社長から定年以降も勤めて欲しいと要請があった
が、定年退職を決心した」
田村 「しかし年金は65才からだから、61才からの4年間困るじゃないの?
社長さんからそんないい話が貰えたんならもう少し居たら・・・?」
友人 「自分のしたい事があるんだ−・・・実はデイトレーダーをやって見よう
と思ってー」
田村 「そうー趣味があるならそれもイイじゃない、“犬”がそんなに好きだっ
たのー?」
友人 「・・・・・・・・・・・???????????」
「田村君デイトレーダーって“犬”じゃなくて“株”だよ」
私は、犬のブリーダーと株のトレーダーと勘違いしていたのだ
勘違いには訳がある
田舎町に住む堅実な友人が、パソコンを使える事すら驚きだったのに、老後の金
儲けに定年後の再就職を蹴って、(退職金をつぎ込んで)ヨモヤ株にウツツヲ抜
かすとは思いだにしなかったからだ
趣味でネット取引をしていて多少儲けて、アマリの楽しさに終日取引がしたくな
った事が、定年延長を断った最大の理由のようだ・・・
競艇の利益も
弟のパチンコの大勝も
友人のネット取引の儲けも
そう言った“浮利”の話を聞く度に、
“儲かったらまたやる!カジノのある国に住んでいる以上勝ち逃げできない”
と語ったマカオのガイドの話を思い出す
今回のライブドア事件で、経営者も個人投資家も、株に対する認識(とお金への
価値観)が変り、健全な取引になる事を期待したいと思います
若い人が“お金”を求めて、終日部屋に閉じこもり、瞬時の取引にウツツを抜か
す姿は健全ではなく、日本の将来が心配です
“お金は目的ではなく、汗の労働の成果”だと思いたいのですが・・・
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