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 No.138       女神はいつ微笑む?       2005.10.24

“女神が微笑んだ!”と実感した経験ありますか・・・?
私は、58年間の人生で2度有ります

1度目は大学受験時です・・・もう38年も昔の事で大恐縮ですが・・・
私が、中学を卒業時、高度成長社会を背景に、技術者不足を補う為に工業高等専
門学校(高専)と言う新制度が出来、私は栄えある第1回生でした

高校受験の肝試し受験のはずが受かってしまい、高校―短大の5年間の一貫教育
と、何より国立で授業料が安かった!(1000円/月)ことに惹かれ(何とな
く?)入学しました

当時全寮制で、みんなでプロレスごっこしたり、修学旅行のような楽しい日々で、
とても気の合う友人も出来、彼との会話が楽しみの毎日でした
・・・しかしその親友が、入学3年目に突然“東大に行く”と言って学校を中退した
のです

ショックでした!
何の刺激もない豊田市の山奥の学校に通う18才が、ある本に刺激を受け、何の
根拠も無く?“東大へ行く”とアッサリ退学した事は、私の人生を大きく狂わせ
ました・・・“夢を追う人間“に18才で、初めて出会ったのです!

彼は、一浪後無事文科3類に合格し、今フジTVで大活躍中です

そして私も(彼の影響で)悩んだ末、後を追うように1年後(4年時)に高専を
中退し、受験生活に入りました・・・親は5年間卒業しての受験を勧めましたが、
“退路”を嫌っての中退です
東大に入った友人より高専時代の成績が良かった事だけが私の“根拠”です
・・・しかしタッタ4ヶ月の受験勉強で受かるほど大学受験は簡単ではなく、当然の
ように“浪人”です

友人は(東大へ来るなら)“駿台予備校”を勧めましたが、その予備校の試験にも
落第し、“呆然自失”!!
しかし根が楽観的な私は、“1年やれば心配ない”と気を取り直し、自信満々・意
気揚揚の浪人生活スタートでした

しかし(目標校を地元の国公立に下げての)模擬試験は“再検討を要する!”
・・・意味が解らない・・・検討すればOKか?と思ったら、“絶対に受からないラン
ク”である事が判明!

“マ、受験勉強して間がないから、最初はしょうがないか!”とまた楽観論に返
り、再度、挑戦・挑戦・挑戦・・・
“オカシイ−・おかしい!何度模擬試験を受けても、”再検討ランク“は一向に変
らない
・・・(偏差値は50以下!)のまま12月になりました・・・!

真剣に困りました・・・高専中退を後悔しました・・・親の言うとおり卒業してからに
すればよかったかと・・・

しかし、通っていた予備校主催の最後の模擬試験・・・なんと突然“東大OK”ラン
クに入ってしまったのです・・・偏差値を50台も60台も経験せず、イキナリ70
台に“ワープ”してしまったのです

そして年明けに、最終・最後の“東大模試”を受けました・・・ココで“圏内”に入
ったら、東大に切り替えるつもりで・・・結果は惨敗!
もうキッパリ東大はあきらめ、元の地元校に切り替え、受験日を迎えました
(・・・偏差値が50越えは1回だけのまま・・・)

第1時間目はもっとも不得意科目の国語、中でも漢文は全くダメ(・・・高専時代に
ほとんど授業が無かったからです)
まず、その恐怖の漢文の問題を広げました

・・・“OH 神様!!”・・・私は手を合わせ神に感謝しました!

そして問題文も読まずに、答えから記入しました!
・・・引用文も質問も2ヶ月前の東大模試と、全く同じ問題だったのです・・・

“女神は微笑んだ!”
と確信した私には、試験中の3日間は楽しい日々でした(・・・38年前だからもう
時効と思って告白します・・・)

以来私は、“努力し続ければ、いつかは女神は微笑む”と信じてます・・・

(女神の2度目の微笑みは?またの機会に・・・)



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