No.154 「時価総額と偏差値と視聴率」 2006.02.20 |
ライブドア事件は日を追って、深さが増しています
粉飾決算・マネーロンダリング・・・トウトウ株価も100円を割り込み、上場
廃止も時間の問題のようですネ
ライブドアの堀江元社長は、企業成長の目的に“時価総額世界一”を掲げて、(不
正行為を繰返してでも)驀進して来た訳ですが
・・・この時価総額ってなんでしょう?
企業が利益を上げ、社会に貢献し、その企業理念または経営姿勢に共感し、成長
性に期待した方が、その企業の株を買い、値が付き、
タマタマ発行している株数を掛けたら結果ある数字になった・・・その数字を時
価総額と読んだだけですネ
売上が小さく、発行株数が少ない為に、時価総額は低くても、立派な会社も多く
あり、
時価総額だけで企業を論ずるのが、危険なのは明らかなのに、
何故ホリエモンは“時価総額主義”に走ったのでしょう?
時価総額って、かって経験した何かの数字に似ている気がしませんか?
・・・私、このタイトルに書いたように“偏差値”に似ている気がしてならない
のです
偏差値も、タマタマ試験結果を分析して、正規分布曲線に落とし込んだら、こう
言う結果になったと言うだけの数字ですが
頭の良し悪し・大学受験時の大きな“指標”になってます
人間性の良し悪しとか、潜在的な能力に関係なく、数字が一人歩きして行きます
現在の学校教育制度は、小学校時代からこの偏差値を高めてゆく事が、教育の最
大目的化している気がします
そしてその“偏差値主義”下で育ち、数字を上げ東大入学を果したホリエモンが、
企業成長の“尺度”として偏差値に代わり、時価総額をヨリドコロにしたのは、
自然の成り行きと思います
そう言った意味では
ホリエモンを、現代の日本社会の教育システムが生んだ“時代の落とし子”と考
えるのは、考えすぎでしょうか?
小さい頃、懸命に働いてもお金を儲けられなかった父親の姿・貧しかった家庭環
境も、彼のお金への執着心の原因とも聞きました
私が小さい頃(数十年前)は、株でお金を儲けるのは“卑しい行為”で、まして
や“株の買占め”など、まともな人間のする事ではなく、犯罪行為的な価値観だ
ったと記憶しています
若者がデイトレーダーでお金儲けに走ることをイサメず、
株の買い占め屋に過ぎない“**ファンド”を正当なビジネスの如くもてはやし、
お金持ちが一番偉いような社会風潮にも、ホリエモンを生む社会背景を感じます
そんな若者をもてはやしたマスコミにも大きな問題があります
マスコミは“良識”ではなく、偏差値・時価総額と同じように“視聴率主義”に
成り下がってしまいました
もう一度額に汗を流して得るお金の尊さを論じ、
貧しさから立ち上がった戦後の謙虚さ・良識を取り返さないと日本に将来は無い
と思います
ホリエモンを生んだ今の日本社会を反省し、原因を見つめ直しましょう
企業は、“社会への貢献”の原点に帰ろう!
若者よ、デイトレーダーを止めよう!・・・家を出て外で働こう!!
|