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No.156 「運・鈍・根」 2006.03.06 |
成功の条件に、昔からこの言葉を聞かされました
「運」・・・時の運は、戦の勝利・商売には必要でしょうね
「鈍」・・・???
「根」・・・1つの事を粘り強くやり続けろ“努力・根気”は当然の条件でしょうね
“運と根”は理解できますが、長年、“鈍”が理解できませんでした
若い時ズーット、経営とは“機を見るに敏”と言うように、
経営環境の変化に適切な状況判断をし、いち早く手を打ち続けることが最も大事
で、この対応の速さこそが、成功の必須条件と思って来ました・・・
しかし,
年月・経験を重ね、どうして“鋭”や“敏”ではなく“鈍”なのかが、58才の
今やっと少し解って来ました(・・・少し遅すぎた!)
素早い対応を繰り返してきた筈の、自分の経営者人生を振り返って見て、間違い
であった?と最近反省しています
“成功の条件は、ヤハリ“鈍”だったのでは?“と・・・
良い例が、“バブル”です
経営者になって10年位経過した頃、日本中バブル時代に突入しました
先ず、株が上がり、連動するように、土地も天井知らずに上がりだし、絵画もゴ
ルフ会員権も旅行会員権も、数に限りがあるものは全てと言ってよい位、多くの
物が上がり出しました
経済を理解する為にも、株を買わない経営者は勉強不足だ(馬鹿だ)とも言われ
ました
“精鋭”達を集めた、日本の大企業も、利殖目的で株・土地を買い漁り、やがて、
中小も零細も、最後は文字通り近くの“タバコ屋のオネーチャン”も株式新聞を
読み出し、まもなく“バブル崩壊”はやって来ました。
金融機関も“狂ったように”お金を貸し出し、
当時“機を見るに敏モットー”であった私も、ある銀行の“貸し込み”に出会い、
念願の自社ビルを建て、
“私の状況判断は正しい!何てラッキーなんだろう”と得意満面でした
しかし“世の中総浮かれまくり時代”に、こうした利殖に何も手を出さない、“鈍”
な(お金持ちの)友人もいました。
当時私は“**さん、今チャンスですヨ、ガンガンやりましょうヨ”なんて、
笑っていましたが、バブルが崩壊し最後は私が
“タムラ君!だから変だと言ったでしょう!”と笑われました・・・
経験して解かりました
“鈍”とは、鈍重とか“馬鹿”と言う意味ではなく、目先の変化(利益)にチョ
ロチョロせず、
“大局観”で経営を考えて行く“視線・志の高さ”である事!
自社の将来・理念を見つめた長期的展望に立つ事!
である事に・・・
目先の事にチョロチョロしないから、“鈍に見えるだけ”なんですネ
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パチンコ業界は“みなし機”の撤去・パチスロ機の5号機への移行問題等、目の
前に多くの大問題を抱えていますが、こんな時ほど
“運・鈍・根”の原点に帰り、大局観で判断して行きましょう!
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